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INUJINとは?

100秒間に1匹、殺処分大国日本

知って下さい、この国の犬猫の現状を

私たちが愛犬や愛猫と幸せな日々をおくる裏側で、どれだけの罪のない犬猫の命が殺処分という名の都合のいい制度で失われているかご存知でしょうか。

その数は、多少誤差があるものの、年間約10万頭以上と言われています。
この10万頭以上の内訳の大半が、実は飼い主による保健所(や動物保護センターなどの施設)への持ち込み(終身預かり)と所有者不明(迷い犬、猫)が大半を占めているのです。

簡単に言うと、様々な事情があると思いますが、面倒が見切れなくなり、捨てられて、保健所に辿り着いているということです。
これにより1年間で10万頭以上もの犬猫が殺処分されています。

10万頭と言われても実感が湧かないかもしれません、1日にすると約300頭前後の犬猫が、時間に換算すると約11~12分に1匹、罪のない犬猫の命が奪われているというのがこの国の現状です。

愛犬家、愛猫家の多いイメージの日本ですが、ペット後進国、殺処分国家とも言われています。

どうして殺処分するの?

犬や猫の殺処分が発生するのは、

保健所へ入所する犬猫の数が多すぎる為、です

保健所でも譲渡会などが開催されていますが、無事に譲渡される犬猫に対して入ってくる犬猫の数が追いつかない為、殺処分を行わざるを得ないという現実があります。

年間で通すと殺処分の数は少しずつ減っていますが、これは過去の動物愛護管理法の改正(2012年)などが行われた結果「自治体が殺処分希望の動物引き取りを拒否できる規定」などもあり、動物の引き取りに対して自治体が対応しやすくなった為、過去には年間20万頭以上の犬猫が殺処分されていた時期もありました。(もちろん、これより以前はもっと多いです)

海外での殺処分事情は?

では世界を見てみましょう。ペット先進国であるドイツではそもそも殺処分自体を現在も全く行っていません。ドイツには「ティアハイム」と呼ばれる保護施設があります。

保護されたペットの9割が新しい里親様の元で幸せに暮らすことができ、残った1割の子も、保護施設でしっかりと面倒をみています。殺処分ゼロはすごいですよね。日本も見習うべき姿勢です。

ドイツの次にイギリスです。イギリスでは、日本と同じく年間に10万頭前後、犬猫が施設に預けられているものの、殺処分されてしまうのは、性格上、人間に危害が及ぶと判断された約16分の1の数の犬猫に留まっています。

ドイツ、イギリスは抜きんでてペットの命に対する関心が高いのです。

日本では上記の様な状態ですが、光明もあります。去る2016年7月31日、東京都知事選で圧勝し、都知事となった小池百合子氏が、選挙戦での公約のひとつに「殺処分ゼロ」を掲げていました。

これらは、動物愛護家にとっては大歓迎のものです、後は、小池都知事に公約通りに実現いただけるか、東京都が「殺処分ゼロ」を実現できれば、他県もそれにならう可能性は低くはありません。期待です。

日本で初の殺処分ゼロ→神奈川県

そんな日本ですが、唯一、殺処分が3年連続ゼロの県があります、神奈川県です。

2013年から3年間、殺処分数をゼロにすることを達成しています。主な取り組みとしては「保健所での収容数を減らす」「TNR」「譲渡の出口拡大」「啓蒙活動」が挙げられます。INUJINでは実際に神奈川県の川崎愛護センターで行われたこれらの取り組みについてそれぞれコラムでご紹介しています。

神奈川県に続き日本でも、札幌市や熊本市、広島市など、多くの自治体で少しずつではありますが、殺処分ゼロを達成され始めてきています。

しかし、それに反してブリーダー崩壊など、まだまだ罪のない犬猫の数を増やす問題が多く残されているのもまた事実です。

日本から殺処分をゼロにすることはだんだん夢ではなくなりつつあります。しかしその目標を達成するには我々飼い主の意識改革が必要です。

また殺処分ゼロを目指し、多くの動物愛護団体が日本中で活動を行っています。

INUJINを通して、愛犬家の方に是非、ペットとの暮らしの中で、私たち一人ひとりが殺処分ゼロに向けてできることを考えていきたいですね。

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