長く美しいフルコートへの道のりとは？

真っ白な被毛に真っ黒く大きな瞳で穏やかな性格から長年愛玩犬としてトップクラスの人気を誇るマルチーズ達。
マルチーズといえばシーズーと並び床まで伸びた長く美しい被毛のイメージが印象的でしょう。

でも実際に共に生活をしてみると憧れてはいるものの、なかなか被毛を伸ばした事がないという方も大勢います。
憧れのスタイルに挑戦する方法をご紹介させていただきます。

マルチーズやシーズーのフルコートって何？

マルチーズやシーズー、ヨークシャーテリアが床につくほどに被毛を長く伸ばしたスタイルは「フルコート」と呼ばれます。
海外では被毛の事を「コート」と呼ぶことから、この名前の由来が理解出来ます。
フルコートは本来ドッグショーへ出陳する際の正式なスタイルとされ、なかなかペットには採用されないスタイルです。

ただせっかく長く伸びる豊かな被毛をもっているのですから一度は挑戦してみたいという方は大勢います。
フルコートは完成するまでに2～3年ほどかかるとも言われる長い道のりです。ぜひプロトリマーと協力しながら完成を目指してみましょう。

フルコートを目指すにはどうしたらいい？

フルコートを目指すには、伸ばす課程で被毛が絡まったり、もつれたり、毛玉になることを防ぐためにラッピングと呼ばれる手法を取り入れます。
ラッピングとはセットペーパーと呼ばれる専用の紙で毛束を巻き上げ保護する手法です。
このセットペーパーや巻き上げる方法は被毛のリボンを結ぶときに用いる物と同じです。
リボンをつける時と同じ要領で全身を小分けにして巻き上げてゆきます。

この時、毛束の作り方を間違えてしまうと日々の生活に不便や不快さを感じてしまう事になるので注意しましょう。
一旦巻き上げた被毛は1～2週間ごとに全てほどきブラッシングを済ませ、再度巻き上げます。
巻き上げたままの状態で放置してしまうと被毛に癖がつく上に、衛生的ではありません。
巻き上げる時はブラッシングローションやブラッシング用スプレーを使うと毛束がまとまりやすくなりスムーズです。

この作業はプロのトリマーでも数時間かかることもあるので、家庭で済ませるか依頼出来るトリマーをあらかじめ探しておくと安心です。
この手順を数か月、一年と続けてゆくと次第に被毛が伸び、フルコートに近づきます。
合間、合間でシャンプーやカットを行い被毛のバランスを整え、毛玉、汚れを丁寧に取り除いてあげましょう。
フルコートとは被毛が全て同じ長さに揃っていることが完全形です。
きれいな仕上がりになるようこまめにお手入れをしてあげましょう。

部分的に長く伸ばしオリジナルスタイルを楽しもう

フルコートを目指すにはお手入れの手間がかかりすぎる、途中であきらめてしまいそうという場合は全身を長く伸ばすのではなく耳だけ、頭部だけという部分的なロングスタイルもかわいいと人気です。

この場合、長く伸ばしたい部分だけをセッペーパーで包むだけで済むので、フルコートに比べ各段に手軽です。
長く伸ばした部分は三つ編みにアレンジをしたり、エクステンションをつけたり、リボンを編み込んだりといったいろいろなアレンジが楽しめます。

マルチーズやシーズー、ヨークシャーテリアはつい生活のしやすさを重視してしまい、短く切りそろえたスタイルが定着してしまいがちですが、せっかく美しい被毛をもって生まれたのですからぜひいろいろなアレンジを楽しみ、これまでにないスタイルに挑戦してみてはいかがでしょうか。

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