犬が喧嘩をする意味と止め方まとめ
犬は縦社会の生き物です。
強い者がリーダーとなって群れを守り、群れのメンバーはリーダーに服従し、社会を形成する。長い間、そうして支えあいながら生存競争を生き抜いてきた犬という生き物は、やがて私たち人間と出会い、人間社会の一部になりました。
そのパートナーである人間が都市生活を始めた事で、たくさんの犬が一頭飼いされるようになった事から、喧嘩の仕方を知らない犬が増えてしまうという問題が持ち上がってしまいました。
今日は、ペットとしての犬の喧嘩についてや喧嘩の止め方などを考えていきたいと思います。
目次
犬の喧嘩にはちゃんと意味がある
多頭飼いを始めた時や、散歩やドッグランなどで他の犬と会ったときに、犬同士の喧嘩を始めることがあります。
喧嘩をする犬には人間と同じように感情があり、ちゃんとした理由があるのです。
順位をつけている
新しいメンバーが群れに加わる場面で、喧嘩が発生する事があります。
犬のコミュニケーションの一環として、喧嘩をすることで順位をつける習性があります。
特に、自分こそが群れを統率していこうという欲求の強いオス犬たちの間には、このタイプの喧嘩が多いとされています。
先住犬から喧嘩をふっかける場合もありますが、新しい犬が先住犬に喧嘩をふっかけても、社会性のある先住犬は「自分の方が強い」という事を知っていて、群れの調和の為に手加減してあげます。
だからこそ、この先住犬の方にストレスが溜まってしまい、堪忍袋の緒が切れるようにして、新しい犬に攻撃性を表してしまう事があります。
食べ物への執着
多頭飼いの犬の間で発生する喧嘩は、食べ物への執着が引き金になる事があります。
同じ量の餌を平等に与えていても、他の犬が食べている分が羨ましくなってしまって、喧嘩をふっかけてしまう犬がいる場合には、対策としてのしつけが必要になってきます。
嫉妬している
新しい犬を迎え入れると、飼い主や家族の意識が新しい犬へ向き、それをみた先住犬が嫉妬して噛み付く場合もあります。
また、散歩中や友達の家にいった時に他の犬を褒めたりなでたりすると、同じようにやきもちをやくこともあります。
妊娠中で精神的に不安定
最後に、妊娠中のメス犬は、精神的・身体的なストレスから不安定になっている事が多い事から、喧嘩っ早くなってしまうと言われています。
大事な時期にケガをしてしまっては大変ですから、できるだけストレスのかからない状態に保ってあげる事はもちろん、普段のじゃれ合いが喧嘩に発展してしまわないよう、よく目を配ってあげる必要があるでしょう。
犬の喧嘩対策って?
犬は元々、狩りをして生きる動物です。その為、動物の弱点や急所をいち早く見抜き、的確に攻撃する能力を持っています。
もしも犬同士が本気で喧嘩を始めてしまえば、流血の大惨事になっても不思議はありません。次から犬の喧嘩を避ける方法をもっと深く考えていきましょう。
犬が食べ物で喧嘩する場合
食べ物のことで喧嘩をしてしまう犬には、彼の属する群れの序列をハッキリと教えてあげる事にあります。
しつけの方法としては、地位の高い犬から順番に餌を与えるようにします。
飼い主 > 地位の高い犬 > 地位の低い犬
という序列を目に見える形にする事で、問題犬はその群れのルールを学ぶ事ができます。
それさえ理解させてあげると、犬という社会性のある生き物が、食べ物への執着から喧嘩を引き起こす可能性はぐっと抑える事ができます。
犬の喧嘩を予測する
犬の喧嘩について、特に深刻な問題になるのは、知らない犬とトラブルを起こしてしまった時でしょう。
自分の愛犬をきちんとしつける事が出来ていても、散歩で出会う知らない犬がトラブルを持ち込んでくる場合があります。
しつけのできていない犬の行動は予測できません。少しでも「おかしいかも?」と思い当たるような節があれば、相手を刺激しないようにその場を離れる事が必要です。
犬にコマンドをしっかり教え込む
相手に喧嘩を吹っかけられた側だとしても、逆に愛犬の反撃が相手を傷つけてしまえば、問題が大きくなってしまいます。
そうした事態を招かない為にも「待て」や「来い」等、愛犬の行動を止められるコマンドを、しっかりと身につけさせておく事が必要です。
喧嘩をしそうになったら、「待て」と指示し、しっかり飼い主の言うことを聞くようであれば思いっきり褒めましょう。
もし言うことを聞かなければ、喧嘩をしたことではなく、コマンドを無視したことに対して怒るようにしましょう。
犬が喧嘩をしてしまったら?
攻撃性の強い犬に絡まれた場合には、水をかけて追い払うのが手っ取り早いのですが、手近に水場がある事の方が少ないでしょうし、相手の飼い主に自分の犬を制止するよう求めたり、周囲に助けを求めたりと、臨機応変に対応する必要があります。
相手が野犬であったり、健康管理の不十分な犬であったりすれば、どんな病気を持っているか分かりません。
犬だけでなく、飼い主本人も、ケガをしないうちに撤退を決め込む事は重要です。
もしも愛犬がケガを負ってしまったら、飼い主としてはパニックに陥ってしまっても不思議はありません。一刻も早く何かしてあげなくてはと、空回りしてしまう事もあるかもしれません。
しかし、そこをグッとこらえて、愛犬の為に冷静な判断をしたいところです。
噛まれた傷を確かめる場合
まず、愛犬が噛まれた直後に、キズを見ようとしてはいけません。
噛まれた犬は、その事に興奮して神経過敏になっています。その過度な緊張から、飼い主を噛んでしまう事もあるからです。
様子を観察する間だけ、ほんの少し時間をおいて、愛犬が冷静さを取り戻してから、噛み傷の状況を確認する事をお勧めします。
噛み傷というのは、小さいように見えても意外と深い場合があります。犬の場合は、皮膚が毛に覆われているせいで、ケガの全体像がつかみ難いので、注意が必要です。
また、噛み傷というのは上下の歯で付くものなので、一ヶ所キズがあれば、近くに別の傷口がある可能が高い事も、覚えておいた方が良いでしょう。
噛まれた傷を発見した場合
傷を発見した場合、出血があるようなら、清潔なタオルやガーゼの上から圧迫して止血し、素早く病院に連れて行きましょう。
犬に限らず、生き物の口には様々な細菌が棲んでいるものです。噛み傷は膿んだり炎症を起こしたりしやすいので、適切な治療を受ける必要があります。
傷を負った箇所で特に注意が必要なのは、目と耳です。
目と耳は圧迫して止血する事が出来ません。できるだけ安静にさせてうえで、清潔なシーツやタオルにくるんだ状態で、可能な限り早く病院に連れて行ってください。
最後に
ケガが完治しても、心のキズが癒えないままになる犬もいます。
深刻なトラウマを抱え、他の犬を見るだけでも震えが止まらなくなったり、夜泣きや分離不安を起こしてしまう事も多く、日常生活をスムーズに送れなくなる事もあります。
その場合には、愛犬とのコミュニケーション強化を図り、根気強く心のケアを行ってあげましょう。
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