犬の伏せの教え方や注意点! 意味なく伏せする理由は?
伏せ、おすわり、お手、おかわり、待て、飼い主の一言で言う事を聞いてくれる聞き分けのいい犬もいれば、ふせといわれても、お座りといわれても、今はふせしたくないし、お座りもしたくないと言わんばかりの自由奔放な犬もいます。
家族の間のことなら言うことを聞かなくても仕方がないと割り切れるものも、人がいる所、公共機関などではおとなしく言うことを聞いてもらいたいものです。
ここでは「伏せ」のしつけ・教え方や注意点などについてご説明します。また、指示もなく伏せをする犬の行動の意味についても合わせて解説しますね。
目次
伏せの必要性って?
そもそも「伏せ」はあまり動いて欲しくない場所や状況下にあったときに役立つしつけです。地面に胸をつけてじっとしてる状態のことです。
例えば散歩をしている時に、散歩道に小さな子供や他の犬と出くわしたとき、犬によっては興味関心から好奇心で飛びかかったり、まとわりついたり、相手に対して吠えたりします。
飛びかかられたりまとわりつかれた相手が転んでけがをしたり、びっくりして泣きだしたりしたら、大変なことになります。トラブル回避のためにも伏せる意味をわからせて、伏せて待つことを教えてあげなければなりません。
車の往来が激しい横断歩道や雑踏の中にも応用ができるので、ふせの意味を体でわからせるようにしましょう。散歩の時に伏せができるようになると、愛犬自身もトラブルから身を守ることができます。
伏せの教え方・しつけ方
伏せの教え方は、ごほうびをあげる方法と集中して押しえ込む方法の2つがあります。
まずは伏せのポーズを教える
まずは、伏せのポーズを教えてあげましょう。始めから伏せの姿勢を知っている犬はいません。自然な行動から出た姿勢がたまたま伏せの姿勢で何気なく覚えていく場合もありますが、大概は伏せのやり方を犬に教えることから始めます。
伏せの覚えさせ方は、
1.犬を座らせて、立ち上がったり動いたりしないように片手でおしりを押さえる
2.もう片方の手で、両方の前足を引っ張り、お腹が地面につくようにする
3.お腹が地面についたら、伏せのポーズを覚えさせるコマンド、「伏せ」と声に出す
このように教えましょう。
その時注意して頂きたいのは、無理やり伏せを覚えさせようとして強引に足を引っ張らない事です。犬にとって伏せの姿勢が初めての場合、驚いて唸ることも怒ることも噛みつくこともあります。
犬は何回もトレーニングすることで覚えていきますので、焦らず優しく伏せの姿勢を教えてあげましょう。
ごほうびによる伏せの教え方
ごほうびによる伏せのしつけ方は、「伏せ」と声をかけて出来たときに、おやつやおもちゃを与えます。犬は、伏せをするといいことがあると認識し、学習していきます。
何度か繰り返して伏せという言葉を認識したら、おやつやおもちゃを与えるのを止めます。
その時、伏せと声をかけて伏せができたら優しく「よし」と言って撫でてあげましょう。撫でることで犬は伏せをすると褒められる、いい気持ちになれると認識していきます。
スキンシップをごほうびとして切り替えていくようにしましょう。
集中して伏せを覚えさせる方法
集中して覚えさせる場合は、注意散漫になりがちな犬を飼い主が体で教え込ませます。
座った状態のまま飼い主の片足をたてます。そこの下に犬を引き寄せ、犬の背中に手を添えて動きを制御します。コマンド「伏せ」と声をかけ、伏せの姿勢を覚えさせます。
まずは数分から徐々に時間を伸ばしていきます。この方法は、伏せを嫌がる犬や、伏せをしない犬にまずは伏せのやり方を教えてから行うと効果的です。
初めて教えるときは片手で足をもう片手でおしりを触りますが、この方法は飼い主の足も使って両手で犬の体を押さえることができるので、集中力に欠けている犬におすすめの教え方です。訓練を重ねることで徐々に体で覚えていくはずです。
伏せを犬に教える時の注意点
愛犬に「伏せ」を覚えさせるときに注意してほしいことが2つあります。スムーズに伏せを教えられるように、犬が混乱することは避けましょう。
指示する単語は統一する
家族によって「伏せ」と言ったり、「ダウン」と言ったり、「フラット」と言ったりしては犬も混乱します。
伏せは命令語なのでよく「ダウン」と英語が使われることがあります。言葉自体がきつく聞こえるので、指示語として適正語なのかもしれません。
いずれにしても家族間での指示語は統一したほうがいいでしょう。
おすわりと伏せの区別
時におすわりとふせの区別がつかなくなってしまう犬もいます。おすわりとふせが混同してしまう犬には手のアクションを加えてみるといいでしょう。
指を一本立てて「おすわり」といい、手のひら全体を使って上から下へ下げた時に「ふせ」という手のアクションを加えることで、犬は目と耳で飼い主の指示を判断しようとします。
これはお手にも使えるアクションで、お手といって片手を差し伸べ、「おかわり」といった時もう片方の手を差し伸べるようにすると、犬は、お手で出す前足とおかわりで出す前足を交差することを覚えていきます。
言葉だけではなかなか伏せが覚えられない犬にも、手のしぐさで伏せを覚えさせることができます。
ずっと伏せの姿勢のままだけど何か意味があるの?
伏せと言ったわけでもないのにずっと伏せの姿勢でいる場合、それはカーミングシグナルか、体調が悪いという可能性が考えられます。
一つ一つ見ていきましょう。
カーミングシグナルの時の伏せ
まず、犬の顔の表情を見てください。ふてくさったようなつまらなそうな切ない顔をしていませんか?
もしかしてそれは、カーミングシグナルの伏せかもしれません。カーミングシグナルとは、犬自身がストレスや不安を飼い主にわかって欲しくてとる行動なんです。
・上目遣いで飼い主の行動をじっと眼だけで追う
・ふせをしたまましっぽを股の間に巻き込んでいる
・後ろ足をだらんと伸ばしっぱなしにしている
寝る前に取る姿勢でもありますが、上記のような行動や仕草をしているのは、
・遊んでほしいのに遊んでもらえない
・このような散歩にいきたいのに連れていってもらえない
・引っ越ししたばかりで居心地が悪く不安で仕方がない
・赤ちゃんばかり大事にしていてかまってもらえない
など、孤独感や欲求が満たされないストレス、生活環境が変わったことによる不安からきているかもしれません。
体調が悪い時の伏せ
また、体調が悪く、お腹が痛い、頭が痛いなどの病状を表現している場合もあります。
上半身だけ伏せをして、おしりは高いままの伏せをする犬もいます。その場合は遊んでほしいかまって欲しいと遊びに誘っているポーズです。しっぽを見てみてください。たぶん左右に大きく振っているはずです。
犬は伏せの姿勢で今の心理状態を伝えてくることがあります。いつもと違う表情をしていることをわかってあげられるのは飼い主だけです。まずは愛犬の顔をよく見てみましょう。そしてストレスや不安からくる行動だったら優しく抱きしめてあげましょう。
最後に
犬は賢い生き物です。伏せ、おすわり、お手、おかわり、待てなどしつけという名の芸ができる数多くの動物の中でこんなに飼い主に忠実で、言葉を理解し、行動に移せる動物は、犬しかいないといっていいほど賢い生き物です。
トレーニングを重ねれば重ねるほど多くの芸ができる犬を自分の手でしつけてみませんか?
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