なぜ？犬が自然になつく人、なつかない人の違い

inujin編集部

犬の飼い方・しつけ方

投稿日：2019.01.05

更新日：2018.12.25

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特別なことをしてあげなくてもすぐに犬がなつく人もいれば、どんなに犬のご機嫌を取ってもなかなかなつかない人がいますよね。
今日は人と犬の複雑な心の関係を紐解いてみましょう。

犬が人になつく理由

犬の思考の基本はその犬にとって損なのか得なのかの二者択一と考えられています。
野生の犬には当てはまりませんが、ペットの犬にとってご飯やオヤツをくれる、遊んでくれる、世話をしてくれる、などが得とするなら、逆なら損となるわけです。
また、その犬その犬で得なことの優先順位が違い、ご飯やオヤツが一番の得とする犬もいれば遊んでくれることが一番の得とする犬もいますし、あまりかまわずに放っておいてくれることを一番とする犬もいます。

犬が人間になつくことで安心して生活できる環境を人間に提供してもらうことが最大の得であり、最大の理由であると考えられます。

なつかない理由としては犬が嫌いだったり、犬が苦手だと感じる行動を取ったり、犬にとって感情のエネルギーを察知しづらいタイプであるということが考えられます。
犬が好きなのになかなかなついてくれないという場合は、犬がその人の何を苦手と感じているのかを観察してみましょう。
おとなしい性格の犬は強引なタイプの人間を苦手とする例もありますので、もしかしたら双方の心のパワーバランスの問題もあるのかもしれません。

犬がなつく人となつかない人を決める基準とは？

飼い主が悲しくて泣いているときに慰めてくれたり、嬉しくて高揚している時に犬も一緒に興奮したりという経験はありませんか？
犬は人間の感情のエネルギーを察知するのが得意な動物です。
犬は犬（他の動物も）を好きな人間と嫌う人間を見分けることができ、「犬は苦手」と言っても心底嫌っているのかそうでないのかも見分けています。
この人間は優しいか、自分を愛してくれるか、ということもちゃんと見分けています。

このように犬自身にとってプラス（得）が多いか少ないかを基準にしていると考えられます。

もうひとつはオス犬は女性になつきやすく、メス犬は男性になつきやすい傾向があります。
犬同士にも恋愛に似た感情があることから、異性のフェロモンを嗅ぎ分けて同性よりも異性の方が自分をより愛してくれる相手であると認識すると考えられます。

稀に犬自体が人間を好んでいない場合はなつく基準を持っていないので、なつくには相当の時間と忍耐を要します。

犬に早くなついてもらうには？

犬が喜ぶこと（得だと思うこと）をたくさんしてあげましょう。
毎日の餌やり、ケージやトイレの掃除、ブラッシングなどの世話をしてくれる人を犬はちゃんと認識しています。

次に行動を共にして楽しい時間と楽しい感情を共有する時間を持ちましょう。
散歩は人間と犬が一緒に歩くことに大きな意義があり、信頼関係を結ぶための大事なプロセスでもあります。
一緒に遊ぶことも同じ意味を持ちます。

基本的に飼い犬の場合は人間という生き物を好きでちゃんと信頼していれば、毎日世話をしてくれて可愛がってくれる飼い主でも、あまり世話しないけど可愛がって遊んでくれる飼い主でも、ちゃんとなついてくれます。

飼い犬ではない初対面の犬には慎重に接する必要があります。
人間がその犬に恐れを抱けば犬も緊張しますのでリラックスして接します。
しゃがむなどしてできるだけ体を低くして、お尻を向けて匂いを嗅がせます。
犬が正面に回ってきて自分のお尻をこちらに向けてきたら仲良くなれるサインです。
犬の目線より上から手を伸ばすと犬は恐怖心を持ちますので、いきなり頭を撫でるのではなく、目線の下の体の部分である顎の下や背中からスキンシップをしていきましょう。
ひとなつこい犬であれば自分から足に飛びついてきたりします。

もしも犬がしっぽを股の間に挟んでいる場合は恐れて警戒しているサインなので、噛まれないよう距離を取って下さい。
牙を見せたり唸っている場合も同様です。

まとめ

犬が人間をどう観察してどう考えているのか、言葉を交わせない間柄ですからまだまだ解明されていない部分が多いですが、人間がその犬をどのくらい好きかで犬に与える感情のエネルギーは大きく違います。
言葉を交わせないぶん心の繋がりがキーワードとなります。
他にもいろいろな要素がある中でも犬がなつく人となつかない人ではここが一番大きな違いなのではないでしょうか。
逆を言えば知らない人にも喜んで側に行くような人なつこく可愛い犬になるも、そっけなくなつきづらい犬になるも飼い主さんの育て方次第、とも言えますね。