舌を出して笑顔のようなしぐさをするワンちゃん可愛いですよね。
犬といえばいつでも舌を出しているように見えますが、これはどうしてなのでしょうか？今日は犬が舌を出す理由などについてまとめてみました。

犬はなぜ舌を出すのか？

犬が舌を出す理由は次のおよそ５つが考えられています。

体温調節のため

犬は人間と違って汗腺の数が少ないため汗の蒸散だけでは体温を調節できないので、舌を出して唾液を蒸散させることで熱を逃がす、このように体温調節をしています。
暑い時や運動の後に口を大きく開けて舌を出し、ハァハァと息が荒くなるのはそのためです。暑くない時は口を軽く開けて少し舌を出したまま、もしくは口を閉じたまま鼻からゆっくりと呼吸します。

気持ちを表す時

エサやおやつの時、飼い主さんと遊んでワクワクしている時、嬉しい気持ちや楽しい気持ちの時、犬が口を大きく開けて舌を出し、笑顔のような表情で気持ちを表現していることもあります。リラックスして舌を出したまま気持ち良さそうに寝ているのもよくみかけまね。
また、緊張している時や不安を感じているときにもストレスから舌を出すことがあります。
これは緊張や不安などのストレスから唾液の分泌が活発になるためといわれています。
退屈だと感じている時にも舌を少しだけ出して弛んだ表情をすることもあります。

呼吸器や心臓などに病気がある場合

暑くないのに犬が長時間舌を出しっぱなしにして舌からよだれ（唾液）がポタポタと出ていたり、舌の色が青白かったり（チアノーゼ）、全身が震えているなど、呼吸が苦しかったり具合が悪いという症状であることが考えられます。このようなしぐさがみられたら速やかに動物病院を受診することをおすすめします。

前歯に異変が生じた時

前歯は犬が口を閉じている時に舌が出ないためのストッパーにもなります。その前歯が抜けてしまったり、出っ歯（オーバーショット）だったりするとストッパーがないので常時舌が出たまま、という場合がります。
老犬が口の横から舌を出したままにしているのをみかけますが、これは横の歯が抜けた、もしくは舌の筋肉が衰えて舌の出し入れのコントロールをしにくくなるからといわれています。

舌のしまい忘れ

あくびの後や水を飲んだ後などに舌をしまい忘れることがあるようです。
この場合は舌の先っぽが少し出ていたり、舌の半分ほどがペロンと出ていたりします。

犬の舌の異変が病気のサインであることも

健康な犬の舌の色は薄いピンク色をしています。犬の舌の色や状態から考えられる病気をまとめてみました。

舌が白い（白っぽい）

犬の舌が血色がなく白くなっている、または白っぽく見える時は低血糖を起こしていることが考えられます。子犬から老犬までがなりやすい症状で、極度のストレス、空腹時間が長い、嘔吐や下痢をしている時などにみられるようです。
また、子犬がはしゃいで遊びが過度の運動量になった時にもみられるようです。
他にも冷え、貧血などの症状でも舌が白くなるようです。

舌が青い、青紫色になる

このような状態をチアノーゼと呼びます。犬がチアノーゼになる原因となるものは、心臓の異常、出血、何らかの中毒、循環器や呼吸器の異常などが考えられます。

舌が赤く腫れる、ただれる

口腔内の傷や歯周病などが原因で舌に炎症が起きた状態（舌炎）と考えられます。痛みを伴うので食欲不振などもみられるようです。

これらの症状の裏には重篤な病気が潜んでいることが考えられますので、速やかに動物病院の受診をおすすめします。

まとめ

犬が舌を出す理由は５つ考えられること、舌に現れる病気のサインがあることがわかりました。普段から愛犬がどんな時に舌を出すのか、普段の舌の色や状態はどうなのかをよく観察しておくと、異変が起こった時に気付きやすくなります。口を大きく開けてペロッと舌を出した愛犬の可愛い笑顔を守れるのは飼い主さんだけです。
そのために日ごろから愛犬の異変に対する察知力を磨いておきましょう。

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