犬が身体をこすりつける理由は? 病気のサインかも!
愛犬が身体をこすりつけてきたり、自分で目をこすったりしている姿を見ると、微笑ましさに温かい気持ちになってしまうくらい、可愛らしいですよね。
しかし、過剰なこすりつけは、それが病気のシグナルである事も。
目をこする、顔をこする、身体をこすりつけるという何気ない行動の裏に潜む、隠れた病気の可能性にすぐ気付けるように、今日は犬の身体の各部位の、こすりつけについて説明します。
目次
犬が身体の各部分をこすりつける意味とは?
犬が身体をこすりつける行動には、無害なものと病気の可能性があるものがあります。
まずは、無害なこすりつけ行動について説明します。
自分の身体の臭いを付け直している
散歩の時、地面に身体をこすりつける行動は、獲物となる動物に近づく時、相手に気づかれないように匂いをカモフラージュする習性の名残りです。
土や草に身体をこすりつけるだけでなく、糞や小動物の死骸、生ゴミ等にすり寄りたがる事もあります。
人間にとってはギョッとしてしまうような行動ですが、犬にとっては本能に従っただけの、当たり前の行動なんですね。
シャンプーの後に、ソファーやカーペット、タオルや洋服に身体をこすりつけるのは、自分の身体に匂いを付け直す為です。
人間としては「せっかくキレイになったのに……」と言いたいところですが、嗅覚の鋭い犬にとっては、慣れ親しんだ自分の匂いこそが、心を落ち着けてくれます。
お風呂に入ってサッパリしたところで、もっと良い気持ちになる為に、自分の匂いを付け直したくなっちゃうんですね。
飼い主に対して安心と信頼を表している
飼い主に身体をこすりつけたり、お尻をくっ付けたりするのは、安心と信頼から起こす行動です。
野生時代には、急所となるお尻を守る為に、仲間同士でお尻をくっつけあって寝ていたとされていますので、お尻をくっつけてくるのも信頼の証。愛情表現の一つであると言えるでしょう。
また、初対面の人にも身体をこすりつける事がありますが、これは犬の挨拶です。
健康に問題があるかもしれないこすりつけ
健康に問題がある場合は、身体の一部をこすりつける行動がよくみられます。身体の各部位別に詳しくみていきましょう。
目をこすりつける行動
目をこすっている場合には、
・結膜炎や
・細菌やウィルス
・寄生虫が引き起こすアレルギー
・異物の混入
・犬自身の被毛やまつ毛が目に接触してしまっている
などのことが考えられます。
目だけではなく、顔全体をこすりつけている場合は、角膜炎かも知れません。シャンプーが目に入ったり、目をこすった刺激やウィルス感染等で、角膜に炎症が起こる病気です。目を痛がって前脚でこすったり、顔全体を床にこすりつけたりします。
まれに、
・犬ジステンバー
・犬伝染性肝炎
・アレルギー疾患
・免疫介在性疾患
が起きる事もあります。
その他、目や顔をこすりたがる場合には、と呼ばれる涙を作っている器官が赤く腫れあがってしまう症状や、腫瘍が疑われる事もあります。
鼻をこすりつける行動
鼻をこすっている場合には、
・鼻炎
・腫瘍
・副鼻腔炎
・蓄膿症
・アレルギー性鼻炎
などの疑いがあります。
口をこすりつける行動
口をこすっている場合には、まず歯と歯の間に食べ物が挟まっていないかチェックしてあげた方が良いでしょう。
一見何事もなさそうな場合でも、要注意。歯や歯肉に異常がある時、犬は違和感を取ろうとして、まるで歯に引っかかっているものを取ろうとしているような素振りを見せます。
口腔内の異常は発見が難しく、気が付いた時には手の施しようがなくなっていて、病気による障害が残ってしまう事もあります。
口の病気が命に係わる別の病気を誘発する事もあるのです。
首をこすりつける行動
首をこすっている場合には、外耳炎の疑いがあります。外耳炎はアレルギーや細菌感染のほか、シャンプーした時の水が耳に入ってしまったり、誤って虫が耳に飛び込んでしまっていたり等、さまざまな原因で起きる病気です。
症状としては、
・耳の汚れやニオイが酷くなる
・耳の中が赤くなる
・耳を触ると痛がる
ということが挙げられます。文字通り、耳の病気ではありますが、耳に近い顔や首部にまで、痛みや痒み等が広がる事で、違和感のある部分をこすりつける行動に出る事があります。
背中をこすりつける行動
背中をこすっている場合には、
・ノミやダニ等の寄生虫
・ハウスダスト等によるアレルギー
・ホルモンバランスの異常
・腫瘍
・シャンプーの流し漏れや汚れ等による皮膚炎
の可能性があります。
お尻をこすりつける行動
尻をこすっている場合には、肛門腺異常が考えられます。
シャンプーの時に肛門腺を絞って、余分な分泌物を排出させてあげられていないと、肛門腺に雑菌が入りやすくなり、炎症や化膿を引き起こしやすくなります。
最後に
犬のしぐさは、身体の異常を早期発見・早期治療する為の、貴重なヒントだと言えるでしょう。
犬も私たち人間と同じように、ちょっと痒くって身体を掻いてみたり、眠たくって目をこすったりしますから、過剰に心配するのも犬に不安感を与えてしまうかもしれません。
日頃から愛犬の行動を観察しておく事で、「ちょっと気になる場合」を的確に見抜けるように気を付けてあげてください。
何か気になる事が見つかった場合には、できるだけ早く獣医師に相談する事が大切です。
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