ドッグフードの総合栄養食(AAFCO基準)って本当に安全?
ドッグフードを選ぶ時に「総合栄養食」という表記があるかどうかを基準にしているという方も多い事でしょう。何かと品数が多く、選ぶことが難しいと感じることの多いドッグフードの品質を図るうえで世界的に採用されている栄養基準ですから当然です。
でも実はこの総合栄養食という表記には巧みな抜け道があり、ある意味誤った使われ方をしていることも知っておくべき大切なことです。
目次
総合栄養食とは?
様々なドッグフードのパッケージに記載されている「総合栄養食」という表記には、この製品と適量の水だけを与えることで犬は必要な栄養素をバランスよく摂取できるという意味があります。
犬が健康を維持する上で必要な栄養素を分析し、その摂取量を算出し基準化、この基準を満たした製品にだけ「総合栄養食」という表記が許されるからです。
この基準値はアメリカのAAFCOという団体が制定しました。当時のアメリカはドッグフードの生産量が急激に増え、様々な製品が誕生した一方でその品質にはばらつきがあり、中には犬の食事には適さない製品も多々ありました。そこでAAFCOが飼い主が安心して製品を選ぶことが出来るように、ドッグフードの栄養基準を制定したのです。
それから数十年が経ち、今では世界各国でこの栄養基準は採用されています。もちろん日本企業もこの栄養基準値を採用し数々の製品を製造販売しています。
総合栄養食表記の抜け道って何?
せっかくAAFCOが定めた栄養基準ですが、残念ながら近年誤った解釈をあえて取り入れ悪用する風潮が目立ち始めています。
例えばAAFCOは犬の必須栄養素である「たんぱく質」の配合比率を最も高く定めています。しかしたんぱく質には肉や魚に由来する動物性たんぱく質と大豆などに由来する植物性たんぱく質との2種類があります。もちろん犬が必要とするのは動物性たんぱく質の方です。
ただドッグフードの原材料に肉や魚を用いると当然コストがあがります。そこで安価な大豆で代用をして「たんぱく質」の配合比率の基準を満たすのです。
AAFCOの基準値には動物性、植物性の定めがありませんから、いずれの方法でも基準値をクリアすることは可能ですが、あくまでも数値上の問題であって犬にとって好ましいことではありません。
せっかく愛犬のためにと思い購入した製品ですが、パッケージの原材料表示を確認すると実は肉や魚は一切配合されておらず、大豆とトウモロコシや麦で作られた家畜の飼料と同等の製品という事も決して珍しいことではありません。
国産という表記にも同様の抜け道があった
ドッグフードを選ぶとき「国産」という表記を見かけると、この文字だけで信用度がぐっと上がる気がするのではないでしょうか?実はこの表記にも総合栄養食同様の抜け道があります。この言葉には
・最終加工地が日本であること
・原材料のうち一定の割合が国産品であること
のいずれかを満たせば表記することが出来ます。
例えば、海外で製造し数か月かけて船で輸送をした製品を、日本の向上で販売用パッケージに包装する作業を行えば「国産品」と表記して販売することが可能ということです。
どうすれば良質で安全なドッグフードを選べる?
ドッグフードを選ぶときはパッケージ記載の原材料欄を確認し
・肉や魚が配合されているのか?
・愛犬がアレルギーを起こす危険性のある成分が配合されていないか?
・添加物、着色料が配合されていないか?
を必ず確認しましょう。
これまでドッグフードは年齢ごとに切り替えが必要、犬種別に工夫を凝らした製品が望ましいなど様々な「常識」がありました。パッケージやCMの印象に左右されたともあるでしょう。しかしこれからは飼い主自身が正しい知識を持ち、安心して愛犬に毎日与えることの出来る「ごはん」を選んであげましょう。
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