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交配前に知っておきたい「色」にまつわる危険性

交配に適した基本的なルールの知識を身につけよう

可愛い愛犬の家族を増やしてあげたい、何世代にも渡って共に暮らしてゆきたいと考え、愛犬にパートナーを迎えたり、交配を考える方が増えています。しかし犬の交配は長年の経験がある専門家でも難しいと感じることが多々あります。安易な交配は悲しい結果を招くこともあるので、ここではごく基本的なルールの一部をご紹介させていただきます。

ダックスには交配に適さないと指定された色がある

数ある犬の中でもトップクラスに被毛のカラーバリエーションが多い犬種がダックスフンドです。茶色や黒と言った昔ながらの毛色だけでなく最近ではシルバー系のマーブル模様や白、ブルーと呼ばれる毛色まで誕生しています。
あまりに様々な毛色が増えた一方で先天性疾患を抱え誕生する子犬の数も急増しています。そのためダックスの中でも一部の毛色は交配に適さない犬、交配すべきではない犬として血統証に特定の記述がされる決まりが出来ました。
ただペットショップで子犬を購入する際にこの点への説明が不足してしまう事が多く、飼い主の中には血統証があること=交配が可能と勘違いをしてしまう方も多くみられます。血統証はあくまでもサイズや血統をもとにダックスであることの証明にすぎず、将来の交配とは別の問題です。
2匹目を迎えたい、交配をしたい、子犬を生ませたいと考える場合はまず愛犬の血統証を確認し交配に適した毛色であるかを確認しましょう。
不明な際は動物病院に相談をして、考えられるリスクについて十分に説明を受けましょう。

プードルの中間色同士の交配は高リスク


犬の交配はブリーダーと呼ばれる専門家がこれまでの経験や知識を生かし行っています。そのため明文化されたルール、原則がなく様々な情報が不足しています。ブリーダーだからこそ知る危険性は一般には公開されることが少なく、その結果危険性を知らずに交配を行う家庭が目立ちます。
中でも最も多いのはプードルの中間色同士の交配です。
プードルの中間色とは人気のアプリコット、クリーム、レッドなどです。プードル本来の毛色は白と黒です。この2色以外を中間色と呼び、劣性遺伝、突然変異がもとで誕生した毛色とされています。しかし今やこの毛色の方が人気が高いことから、中間色という呼び方に違和感を抱く方も多いでしょう。
実はこの中間色同士で交配をした場合、誕生した子犬は視覚、聴覚、心臓に先天性疾患を抱える危険性が高くなる傾向があります。中には短命、未熟児、発育不良というケースを併発することも目立ちます。このようなリスクを避けるために、プードルの交配には両親のいずれか一方が白か黒の基本色であることが好ましいとされています。

ポメラニアンのパーティカラーも要注意の一種

TVCMをきっかけに爆発的な人気を博したポメラニアンも元来は単色の毛色を持つ犬であったものの、近年はパーティカラーと呼ばれる柄が入った毛色が続々と誕生しています。
パーティカラーとは当初は劣性遺伝、突然変異とされドッグショーでは審査対象外とされていました。しかしSNSの盛況と共に徐々にこの点を「個性」と捉える風潮が高まり、ブリーダーやペットショップではあえてパーティカラーを誕生させ高額で取引をする傾向が強まりました。しかしパーティカラーはあくまでも突然変異の一種であることには変わりはありません。もし両親が共にパーティカラーであった場合、子犬に何等かの先天性疾患が生じる可能性は大いに想像できることです。パーティカラーの両親をもっていても子犬が必ずしもパーティカラーや希少な毛色になるとは限らないことからも安易な交配は避けるべきと言えるでしょう。
犬の交配にはこの他にも様々なルールがあります。
決してかわいいという感情だけで安易に考えないよう心に留めておきましょう。

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この記事を書いた人

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